Palm Angels

Bear Hoodie

ミステリアスな二面性

現在のファッション業界にはモード、ストリート、アウトドア等、テイスト毎にカテゴリーが存在している。
そして、ほとんどのブランドがいずれかのカテゴリーに属して識別されている。
稀に複数のカテゴリーをバランスよく跨ぎ、時には表裏一体にも近いブランドが存在している。
そのような二面性を持つブランドは、時に掴みどころがなくミステリアスで人の心を大きく掴む。
まさに今回紹介したいPalm Angels(パーム エンジェルス)がその最たる一例であろう。

ダークなポップさと
高級感の融合

まずはアイテムについて触れたい。
Palm Angelsではもはや定番となっている"Kill The Bear"シリーズのプルオーバーフーディだ。
可愛らしい刺繍テディベアの首が取れており、ポップなダークさが印象に残るインパクト大な一品である。
腕周りや身幅はややルーズな作りになっており、丈感はやや短めのボックスシルエットに近い作りだ。
ユニセックスで着用可能で、さすがハイブランドともいうべき肉厚な生地感で袖を通すと高級感を感じ取ることができる。

"ポップなダークさ"と上述したが、Palm Angelsは憎いほどバランス感覚に優れている。
それはPalm Angelsの成り立ちを紐解いていくと明らかになる。

天使たちから培ったストリート

Palm Angelsはフォトグラファー、そしてMONCLER(モンクレール)のアートディレクターとしても活躍するFrancesco Ragazzi(フランチェスコ ラガッツィ)により2014年に設立された。

「オレはよくベニスビーチに座ってたもんだ。スケートボードをしてる奴らがいて、マリファナがある。ミラノで作成するコレクションは、そういう空気感を出してる。そういうものをインスピレーションに反映するんだ。」と彼は語る。

LAのベニスビーチに休暇で訪れた際に目の当たりにした、パームツリーに囲まれたスケボー場で滑るブロンドロングヘアーのスケーターの姿に惚れたことから一気にアメリカの西海岸のスケーターカルチャーの虜となった。
彼らを天使に近いものとして崇拝し、約2年間捉え続けた写真集「Palm Angels」を発表し、その出来事がブランド設立のきっかけとなった。

登山用の枠を超えた、プレミアムダウンウェアの地位を確立するMONCLERで培ったラグジュアリースタイル。
そして、ベニスビーチの天使たちから培ったストリート/スケートスタイル。
トレンドを上手く取り入れたモードとストリートの絶妙なバランス感を持つミックススタイルは瞬く間に人気を博していった。

「人生の半分位は、アメリカで過ごしてきたから、アメリカの文化をイタリアへ持って帰るっていうアイデアが好きなんだ」
彼が紡ぎ出す、憎らしいほど見事な調和をこの1品から感じ取って頂きたい。

Palm Angels
Bear Hoodie
素材:Cotton