MM6

Logo Jet Cap

ヴィンテージ感漂う
ジェットキャップ

Maison Margielaの数あるコンセプトの中でも「女性のための服」をコンセプトとするMM6から「Logo Jet Cap」を紹介したい。

シンプルなロゴ刺繍付きのキャップだが、ジェットキャップという点が目を引く。
主流である6パネル仕様のベースボールキャップやトラッカーキャップと異なり、ジェットキャップは5パネル仕様である。
織目がきつく丈夫に作られた綾織りのギャバジン素材で、浅めで横に広いフラットなツバが特徴だ。
左右に通気孔が設けられているため、通気性、機能性に優れている。

過去を発掘して再構築する手法

まずMM6 Maison Margielaを簡単に説明させてほしい。
上述の通り、MM6は「女性のための服」の独立ラインである。
Maison Margielaの中でも比較的安価のため他ラインと比較し手が出しやすく、ユニセックスで着用できるアイテムも少なくない。
さらに、日常使いしやすいシンプルかつベーシックなデザインが多いこともまた魅力である。
アーカイブコレクションをテーマにしたデザインなど、過去の名作に触れることができる点も有り難い。

もともとマルジェラはデザインのインスピレーションに過去の古着やミリタリー物から着想を得ることは有名な話である。
自らがアシスタントとして師事したジャンポール ゴルチエより連綿と受け継がれた、いわゆる過去を発掘して再構築する手法だ。
蚤の市で見つけたマリンボーダーシャツのリメイクからコレクションを作成したといわれている。

“過去”を感じるエキスポプリント

このキャップに話を戻そう。
フロントに施されたロゴ刺繍だが、22年春夏から使用されるようになったロゴだ。
博覧会のヴィンテージ広告の切り抜きから着想を得たという新ロゴ、エキスポプリント。
近年、ロゴ書体を刷新するブランドは多いが、このエキスポプリントはカーニングが広く取られ、どこかレトロに感じる。
新作だが、過去の要素を取り入れる、そんな矛盾を孕んでいるアイテムだがマルジェラほど過去を愛すブランドを知らない。
過去の物に余計な解釈、デザインを加え、もはや原型を留めないブランドは実に多い。
あえて無駄な手を加えることなく、純粋にシンプルに引き継いでいる。
それはマルジェラなりの過去へのオマージュなのであろう。
奇抜なアイテムは敬遠してしまうがハイブランドアイテムに挑戦してみたい、そんな方にぜひお勧めしたいキャップである。

MM6
Logo Jet Cap
素材:コットン100%