Jil Sander

Plus Long Sleeve Tee

自身のスタイルを貫く
洗練されたミニマム

Jil Sander(ジル サンダー )のLong Sleeve Teeの紹介だ。
一見シンプルなTシャツに見えるが、洗練されたシルエットに上質な素材と丁寧な縫製仕事が目を引く良品だ。

素材はコットンとスパンデックスの混紡生地で良質な手触りと独特の質感を表現している。
無駄を削ぎ落したデザインとはこういうことだろうと思えるほどシンプルながら存在感を放っている。

ジルサンダーのアパレルはミニマムだということはよく知られているが、その背景を知る人は少ない。

時代へ迎合せず、自身のスタイルを貫く

ジルサンダーは1968年、ドイツ第2の都市ハンブルグにブティック・ジルサンダーをオープンした。
港湾都市として栄えたハンブルグは赤レンガの重厚な倉庫街から成る歴史的な街並みと豊かな緑が共存する町だ。
かの作曲家ブラームスを産んだ街としても知られ、芸術分野も事欠かない。

ジルのブティックは元々セレクト中心で、自身がデザインした服はほとんどなかった。
自身がメインでデザインするようになった70年代~80年代はカラフルで派手な服が主流の時代。
パリコレクションに挑戦するも、ムーランルージュを代表とするきらびやかな時代に彼女の感性は合わず、撤退を余儀なくされた。
しかし彼女は時代へ迎合することは無く、質実剛健、職人気質に自分のスタイルを貫いた。
彼女が作る洗練されたミニマルな服が認められるのはずっと後のことだった。

拠点をミラノに移したジルはパリ撤退の7年後、華やかで女性らしいデザインを挑発するかのようにエレガントで機能的なファッションを展開し一世を風靡することとなる。
その後、1999年にプラダに買収されるも、職人気質の彼女は品質を求めて幾度となくプラダと衝突し“鉄の女”と呼ばれるようになった。

それだけ妥協しない姿勢は現在のブランドにも色濃く継承されている。

鉄の女が生み出した自然

今回紹介するLong Sleeve TeeはJil Sander+という2019年に発表されたコレクションのアイテムだ。
自然からインスピレーションされたというコレクションは、確かに今までにない温もりを感じる。

“鉄の女”が作ったブランドから温もりという表現はいささか矛盾しているように思えるが、本来職人というのは一途で真面目で根が優しいものだ。
本人の撤退後もこうしてジルサンダーの意思を継いだピュアでごまかしのないデザインを継承しているのは喜ばしく感じる。

こちらで紹介したアイテムはジルサンダー入門編としてふさわしい。
彼女のデザインに触れたことの無い方にお勧めしたい逸品としてチョイスした。
ミニマリストやシンプリストと抜群の愛称を誇るジルサンダーのLong Sleeve Teeを是非試して頂きたい。

Jil Sander
Plus Long Sleeve Tee メンズ 長袖Tシャツ
素材:94% Cotton, 6% Elastane カラー:ブラック 生産国:ギリシャ